病院内での転倒事故に賠償命令

2022.12.16

病院内での転倒事故に賠償命令 「工作物責任あり」と施設運営者の責任認める、東京地裁

原告となったのは事故の被害者で、当時50代後半の女性。事故があった日、女性は健康診断のためにこの病院を訪れていた。

女性は1階受付で「エレベーターで健康診断会場にある4階に上がってほしい」と案内を受けた。だが病院にはエレベーターが一基しかなく、移動に時間がかかりそうだったので、女性は屋内階段を使って4階へ向かうことにした。

この建物の4階は一部は屋上空間となっていて、階段から健康診断会場である診察室へ向かうには、簡易な屋根が架かっただけの開放通路を通る必要があった。

女性は階段を上りきったところで健康診断会場が見当たらなかったことから、3階に戻った。撮影後、また4階に戻る必要があったが、エレベーターがなかなか来ず、女性は再び階段で4階の健康診断会場へ向かった。そして開放通路を通過しようとして水たまりに足を滑らせて転倒した。

女性は左上腕骨頚部を骨折、病院は女性に手術と入院治療を施した。退院から約1年半後の2020年、症状が落ち着いた女性は、病院を相手取り、慰謝料や後遺障害逸失利益など約1850万円を請求して東京地方裁判所へ提訴した。病院は治療費などを求めて反訴した。

開放通路の安全管理が徹底されていれば、今回の事象は起きなかったと考えられる。

いつ誰が使用するか不明な状態での開放通路に対しての安全管理が行き届いてなかったのではないか。

清掃など行っていなかったのか。簡易な屋根しか架かっていなかったから水溜まりができ、今回のような転倒事故が起こってしまったのではないか。

開放通路の安全性、転倒防止の対策など細かい部分から全て見直す必要があると思う。

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