新名神工事で転倒骨折、労災報告せず 土木会社と元請け現場代理人に罰金
新名神高速道路建設工事で発生した労災事故を労働基準監督署へ速やかに報告しなかったとして、区検は12日までに、労働安全衛生法違反の罪で、工事の2次下請け業者の土木工事会社と同社社長、元請けの特定建設工事共同企業体の現場代理人を略式起訴した。昨年12月22日付。
簡裁は同日、それぞれに罰金20万円の略式命令を出した。
起訴状によると、共謀して、2021年7月9日にコ社の50代男性社員が高所作業車から降りる際に転倒し左腕などを骨折した事故について、現場から報告を受けていたにもかかわらず、同8月19日まで大津労基署に届け出なかったとしている。
作業車は車体のサイズが大きく最低地上高も高いため、乗り降りをする際に転倒する可能性が一般的な自動車と比較して高くなっている。更に乗り降りをするステップ部分に汚れなどがついていると滑りやすくなっており滑り止めの加工等が施されていないと非常に危険である。
事故が起きてから報告を怠っていたことは衝撃的だが、それ以前に今回のような転倒事故を未然に対策できていたなら事故や訴訟も起きなかったのではないかと思われる。