一般の乗客を乗せて実証実験を行っていた自動運転のバスが11日、坂道で自動で加速した際に、乗客が転倒して軽いけがをしました。
市は実証実験を中断し、事故の原因を調べています。
大津市によりますと、11日午前11時半ごろ、自動運転のバスが市のホテルの敷地内の坂道で加速したところ、70代の女性の乗客が座席から転倒し、腰をうつなどして軽いけがをしました。
当時、バスはJRと別のホテルの間を結んで、自動運転の実証実験を行っていて、緊急時にブレーキなどを操作する運転手などのスタッフ3人とけがをした女性のあわせて4人が乗っていました。
市によりますと、バスはホテルの敷地内で停車中のトラックを検知して減速し、運転手がハンドルを操作してよけたところ、前に障害物がなくなったため自動で加速したということです。
平成30年度から始まった自動運転バスの実証実験は今回で5回目で、2月末まで行われる予定でしたが、事故を受けて市は実験を中断し、事故の原因を詳しく調べています。
実験の再開の時期は決まっておらず、当面は代わりに通常の路線バスで運行するということです。
大津市地域交通政策課は「けがをされたお客様とご迷惑とご心配をおかけした市民に深くおわびします。まず事故の原因究明と安全対策を関係者としっかりしていきたい」とコメントしています。
車に搭載されているクルーズコントロールの機能でも前に車などがなくなったら自動で予め設定してある速度まで加速するような現象があるため、実験以前に実際に公道で運転をしたらどのような交通状況になるのかの分析が足りていなかっったかのように思える。