冬季の雪道歩行 転倒事故から命を守れ

2023.3.19

冬季の雪道歩行 転倒事故から命を守れ

東北や新潟を中心に記録的な大雪に見舞われている。23日には再び強い寒気が流れ込む予報だ。この影響で、雪道などで足を滑らせる危険性が高まっている。昔と比べ冬季間でも農作業をする機会が増えた雪国では、より一層転倒防止に注意する必要がある。

雪道での転倒で救急搬送される人数が全国的に多いのが札幌市だ。昨季は4年ぶりに1000人を超えた。今季は21日時点で164人が搬送されており、市消防局などは注意を呼びかけている。

今季の搬送者で特に目立つのが60代以上。98人と全体の約6割を占める。最も多い年代は70代の35人。次いで60代29人、80代27人と続く。また、搬送する時間帯が多いのは、通勤通学の時間帯と重なる午前7〜10時に集中。転倒事故のピークは2月まで続くだけに、油断できない。

労働現場でも積雪・凍結による転倒災害がこの時期に急増する。仙台労働基準監督署管内では2020年11月から21年3月末の間で、休業4日以上の転倒災害が238件発生。うち126件が積雪・凍結を原因とする災害だった。

富山県内に在住の農家で労働安全コンサルタントの片60代男性は「労基署のデータは個人経営の農家の件数を反映していないが、農業分野でも相当数、隠れた冬季間の転倒災害があるはず」とみる。その理由として、「昔と比べ雪国などでも通年で農業をする農家が増えている」と分析する。

人の往来が多い園芸施設などの出入り口付近の歩行には「十分注意すべきだ」と指摘。冬季間に農作業をする場合、建設業や製造業同様に、「頭部を守るために、状況に応じて防寒帽やヘルメットの着用があれば理想的」と助言する。

積雪が観測される地域での高齢者が転倒してしまう事例が後をたたない現状であり、何も対策を取らなければ年令に関係なく転倒事故でけがや最悪の場合死亡してしまう可能性もある。そのため、歩幅を小さくし靴の裏全体を地面に着け、急がず焦らず余裕を持つのが雪道を歩く際転倒せずに済む方法かと考える。

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