VRで食品製造の転倒・巻き込まれ事故を体験、NTT系が安全教育コンテンツ
NTTテクノクロス(東京・港)は、食品製造現場で起こり得る人身事故をVR(仮想現実)で体験する安全教育コンテンツを開発した。同社の「NTT XR安全教育 powered by VR安全意識向上サービス」(以下、VR安全意識向上サービス)のラインアップに追加し、2022年12月1日から提供を開始した。作業者は、食品製造現場で特に多い事故を疑似体験することで、安全への意識を高めながらルールを身に付けられる。
厚生労働省の『労働災害統計(令和3年)』によると、2021年度の死傷災害発生件数14万9918件のうち2万8605件が製造業で起きている。中でも食品製造業が8890件と最多で、そのうち転倒事故が2418件、はさまれ・巻き込まれ事故が1548件発生していた。そこで食品製造現場向けコンテンツでは、床が滑りやすい現場で移動する際に起きやすい転倒と、食品製造機械への巻き込まれ事故を再現した。実際の事故事例を基にシナリオを制作し、食品メーカーの評価を反映しながら起こり得る事故場面に近づけたという。
事前に転倒事故などを起こすとどのような被害を被ることになるのかを、予め体験をすれば、製造の現場であったり日常生活でも転倒に対するリテラシーが高まり事故を減らせる対策が可能だと考える。